今回は、第15回在宅血液透析研究会での、政金先生の講演でのお話しと・・・。
政金先生の著書「患者視点の新しい透析医療」と・・・。
直接、政金先生とお話しした時に話してくれた内容を参考に記事にしました・・・。
政金先生は・・・。
Patient(患者)
oriented(訴えを基に)
dialysis(透析)
つまり
患者の訴えを基に、透析治療を行う・・・。
「愛Pod計画」を行っています・・・。
実際、政金先生とお話しをしていても・・・。
患者さんを「主」とした
透析治療をしていると言う事を感じました・・・。
政金先生の、透析治療の理念の基は・・・。
政金先生の師匠でもある、故石崎允先生の考えが基になっています・・・。
その考えとは・・・?
患者は「嘘」を言わない・・・。
患者の言っている事の裏に、どんなメカニズムがあ るのかを科学的に実証するのが医師の仕事 だ・・・。
きっと、どこかに秘密があるんだよ
重要なのは患者の言い分と、あなたが感じた事だ よ・・・。
重要なのは患者の言い分と、あなたが感じた事だ よ・・・。
つまり
透析医療の「答え」は
患者が知っていると言うモノでた・・・。
その「答え」を見出だす為に・・・。
「MISシート」や「愛Podシート」などで
患者さんの栄養状態や自覚症状を調査して・・・。
MISシート・・・栄養状態の判定調査の事で、体重減少や透析歴・筋肉量の減少・血液検査結果 などを、多方面から評価します。
愛Podシート・・・矢吹嶋クリニックの愛Pod精神に基づいた「透析治療に関する自覚症状調査シ ートの事で、アンケート調査を行いなす。
その調査で得た
データや患者さんの愁訴や情報を基に・・・。
医師・・・(まとめ)、
看護師・・・(生活の質)、
技士・・・(良い透析)
栄養士・・・(栄養)
チームで透析医療をアプローチして行くといいます・・・。
僕が、驚いたのは・・・。
その「データ」や「患者の愁訴」や「情報」を、専門に研究している研究員がいると言う事です・・・。
大学病院には、そう言う専門に研究をしている研究員がいる様ですが・・・。
クリニックの様な施設では、あまりないと言います・・・。
そして・・・。
透析をしているから、「○○が出来ない」ではなく・・・。
透析をしていて、「○○がしたい」・・・。
なら、透析をしていても「○○が出来る様になるには」・・・。
どの様な透析医療をすれば良いか・・・?
・・・と、考えると、言います・・・。
(これも、患者が「主」となりますね・・・)
DWも・・・。
政金先生は、患者さんに「自分で決めていいよ~」と、言ってる様です・・・。
(さすがに、患者さんが一人で決めると言う事は無い様ですが・・・^^;)
患者がスタッフと相談して決める様です・・・。
(これも、患者さんが「主」となりますね・・・)
この様に、患者が「主」なる、透析医療をしていると言う事が、とても感じられました・・・。
後、講演では・・・。
海外の週6回8時間透析をしている在宅血透析患者さんを例に・・・。
長時間頻回透析の良さを話してくれました・・・。
1・・・生命予後の改善
2・・・長期合併症の抑制
3・・・QOLの改善(自・他覚的)
①皮膚症状の軽快
②透析低血圧の消滅
③睡眠障害の改善、認知機能の改善
④栄養障害の改善。食事制限の緩和撤廃
⑤腎性貧血の改善
⑥妊孕性(妊娠)の改善
長時間頻回透析をすれば、これだけの改善が見られるようですね・・・。
でも、日本だと、在宅でも、週6回の8時間は透析液の関係(透析液が長時間透析様に出来てないの
で)で、週6回の8時間はちょっと難しいかもしれないかも・・・。
でも、出来る範囲での、長時間頻回透析にすれば、上記に上げた様な改善は見られると言われていま
すね・・・。
透析42年ののりさんが、最近、透析時間を6時間に伸ばしましたが・・・。
なんと、今までは、なかなか寝れないと悩んでいましたが・・・。
6時間にしたら、今はグッスリ寝れる様になったと言います・・・。
後、週6回の8時時間透析の生命予後は、腎移植をした人と同じぐらいになるとも言っていました・・・。
後、講演では「MIA症候群」の事も、話してくれました・・・。
今までの、透析医療は・・・。
透析アミロイド症や続発性副甲状腺機能亢進症をはじめとする
骨関節障害が重要視されていましたが・・・。
今は、いかに栄養障害を食い止めて
活動性を高く維持するかに
視点が切り変わっていると言います・・・。
透析患者さんは、尿毒症や透析液汚染やダイアライザーの生体適合性不良などで・・・。
慢性的の微弱の炎症が見られると言います・・。
その炎症は・・・。
低栄養を引き起こし・・・。
(政金先生は、透析患者さんは、痩せたら負けだと言ってました)
しかも、その炎症は
β2MGをアミロイドに変えてしま い・・・。
そして、慢性炎症を土台として
栄養障害
動脈硬化
アミロイド症
貧血
などが、それぞれ関連しながら進行し ていきます・・・。
この
Malnutirition(低栄養)
Inflammation(炎症)
Atherosclerosis(動脈硬化)
3つの頭文字をとって・・・。
MIA症候群と言います・・・。
もし、主治医に、「MIA症候群」の事を聞いて、答えられなかったら・・・。
「即、転院の手続きをしましょう」と、講演の中で言ってましたね・・・。
では、良い透析とは・・・?
十分に尿毒素除去を行い
患者に痛み、痒み、イライラなどの愁訴 や合併症の自覚症状が無く
痩せてこないで、体格が維持され 活動性が高い状態
辛くなく、快適に透析が出来る事
やはり、良い透析を受けられるようになる為にも
患者さん自身が
主体性を持って、透析を受ける事が大切の様です・・・。
話しは、最初に戻りますが・・・。
何故、患者が「主」となる、透析医療をするか?
・・と言うと・・・。
それだけ、患者さんに、自分の透析に興味を持ってもらいたいからだそうです・・・。
何故、興味を持ってもらいたいかと言うと・・・。
「透析患者なんだから・・・」
「透析なんかこんなものだ・・・」
・・・と、透析を諦めて欲しくないからだと言います・・・。
だから、諦めてしまわぬ様に、こちらから患者の自律の心に・・・。
「MISシート」や「愛Podシート」などで、ノック(働きかけて)をして・・・。
こっち(医療者)も、「患者の愁訴をとる最大の努力をする」から・・・。
患者も、「自分で出来る事は、自分でやりましょう」と・・・。
医療者と患者とで、良いチームを組み・・。
協力し合ってやる・・・。
それが良い透析医療だからだと言っています・・・。
なので
患者さんも、医師任せ、スタッフ任せでなく・・・。
主体性を持って透析を受ける・・・。
透析のプロ
患者のプロになってくれ~!!
・・と言っていました・・・。
そう言えば・・・。
「人任せではいけない・・・。」
これって、今回の全国大会でも言ってましたね・・・。